ヘリコバクターピロリ感染スナネズミモデル
-胃炎から胃癌まで-
渡辺 武志
(武田薬品工業株式会社薬物機能第一研究所)
 ヘリコバクタ−ピロリ (Hp)は、1983年、WarrenとMarshallによりヒト胃粘膜から分離同定され、以降、疫学的及び臨床的に、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃癌発症との関与が指摘されている。同菌のこれら病変への関与を直接的に実証するには動物モデルを用いた検討が必要であるが、有効な動物モデル系の確立が困難であったことから、近年までなされていないのが実情であった。 しかし、1996年、単回の経口接種で持続的感染が可能であるスナネズミモデルが確立され、同モデルを用い、胃炎、胃潰瘍、胃癌のいずれもがHp感染で発症し得ることが確認されるようになった。本会では、Hp感染スナネズミモデルにおけるこれら胃粘膜病変の病理組織像及びその病理発生について報告すると共に、同モデルの有用性についてコメントしたい。


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